こんにちは、kanataです。
現在、教師の道をこのまま進んでいくか、
それとも別の道にチャレンジするかを模索している毎日です。
そんな私は教師を 辞めるか 否 続けるか を 決めるにあたり、
「教師になった理由」や「教師になる前にこんなことをしておくとよかった」など、
これまで培った教師としての経験を振り返る時間をつくっています。
先のことはわからないし、決断の時は迫っていますが、
今日も教師になって経験したことを振り返りたいと思います。
教師に必要な4つの”者”とは?
教師になって1年目、新人教師の私に、
定年を控えた一人のベテラン教師がこのようなことを訪ねてきました。
「教師の役割は何だと思う?」
私はこう答えました。
「子どもに寄り添って一緒に成長していく気持ちを忘れずに、やるべきことややってはいけないことを教えることと考えます」
ベテラン先生は、「それでは足りない」とはっきりおっしゃいました。
当時の私は新人で、グイグイ吸収したい気持ちに満ち溢れていたので、ご教授願いました。
ベテラン先生の答えは
「教師の役割は4つの”者”となること。」
「4つの”者”とは、学者・医者・役者・易者」
教師の役割『学者』
教師は常に学び続ける存在でなければならない
学ぶことを忘れ、自分の知識を驕り高ぶるようなものから学ぼうとは思わない
常に学び続ける『学者』であれ
教師の個性や魅力を存分に発揮する時間は、授業の時間です。
私も、授業づくり や 教材研究 をしている時間が一番
教師の仕事をしているなーと実感できる好きな時間です。
その分野のスペシャリストでありたいし、子どもたちが授業で
活き活きと学習する姿を見るために、私は教師になりました。
私が教師の仕事を辞めようと考え始めた理由の1つがこの
「授業に対する時間を十分に確保できなくなってきた」ことです。
一番力を入れたいことに心力を注ぐことができないのです。
そうなると多くの教師仲間はどんどんと”進歩すること”をやめていきました。
過去の自分の授業の使いまわしですね。
目の前の子どもたちや時代は移り変わるのに、教師が変わろうとしない。
ともに授業づくりや教材研究の時間を有意義に感じる仲間が周りにいないことは
価値観の大きな違いを感じざる負えませんでした。
教師の役割『医者』
子どもたちの表情・声・しぐさ・友達との関わり方、さまざまな場面を観察して
心や体の不調があればすぐに気づける『医者』のような存在であれ
学校にはさまざまな人がいます。(生徒も大人も)
元気いっぱいの子、おとなしい子、じっとしていられない子、思いやりのある子、
たくさんの友達に囲まれている子、本を読んで過ごすのが好きな子、優しい子、意地悪な子‥など
たくさんの子どもたちと学校生活を送るにおいて、
常に全員のことを完璧に理解しておくなんてことはできません。
できませんが、できるように努力はすべきだと私は感じます。
いつもより元気がないな、とか
今日はたくさんおしゃべりするなぁ、とか
十人十色の変化を見逃さないように、いつもコミュニケーションを
とっておく必要があります。
また、身体面の配慮が必要な子たちも増えてきたように感じます。
私は、理科の教師なので、実験を行うのですが、
持病持ちの子が、火を扱う実験を行う際に、
突然発作を起こしてしまい倒れるということがありました。
こんな時、どんな対応をとるかを瞬時に判断しなければなりません。
- 安全確保のために全員の実験の手を止め、火を消させる(二次被害の予防)
- 助けを呼びに行かせる生徒をピックアップして支持を出す(応援要請)
- 倒れた子の様子を確認し、必要であれば応急処置をする(その子は常時使用するエピペンを自分でし忘れたための発作でしたので、エピペン注射による処置をしました ※研修済み、保護者にもしもの時の対応についての事前の相談済み)
- 救急車の要請
事前に相談を受け、対応については重々理解はしていたものの、
人間とっさにとれる行動には限りがあります。
冷静に「医者」のように子どもの変化に気づき、できる対応をすることの
大切さを重く受け止めた出来事でした。
次の日に元気よく登校できたその子の様子を見てほっとしました。
クラスメートをしっかりフォローしてくれていました。
教師の役割『役者』
叱るときは怒るな、怒っているときは叱るな
教師はときに自分の感情を抑え、演技をして指導をしなければならない場面が来る
指導=叱る だとは限らない。必要ならば演技をする「役者」であれ
中学校では特に「生徒指導」の場面で怒鳴る先輩方を数多く見てきました。
その方々の指導方法を否定するつもりはありませんが、
私は「怒鳴る」ことで得られるものは皆無だと思っています。
人間は安心を脅かされると、逃避行動をとりがちです。
どんなに頭にくるような案件であっても、
怒鳴って、大声で罵倒して、力で押さえつけて
そんな指導を受けた後に「自分が悪かったな、反省反省」
となりますか?汗
私が生徒なら「うるさい、怒鳴るな、早く終われ」
と考えますね、、、、
その指導の時間は両者が消耗し、関係が悪化し、さらに新たな指導事案が
生まれるきっかけになってしまう恐れがあると思うのです。
仏様のような万人を受け止める心 をもつことも難しいですが、
たとえ怒りであふれていても、冷静な理解ある大人 を演じて、
相手の心に寄り添う指導の方法もあるかと思います。
まぁ、長期的な戦いにはなると思いますが、
少なくとも教師側がアンガーマネジメントをできず、
感情駄々洩れのまま「指導」という名のストレス発散
なんてこと、絶対にあってはなりません。
ちなみに私は、生徒指導では傾聴に重きをおく「聴く指導」をするのですが、
授業をするときはまるでディズニーランドのキャストさんのように
「陽気な理科の教師」を演じています^^
楽しい授業だと生徒にも評判なので、なかなかの役者だと自画自賛していますw
教師の役割『易者』
易者とは、人間の将来や運命、物事の成り行きなどを、それぞれの理論に基づいた方法で予想する人のこと。子どもたちを導いていける、良き「易者」であれ
占い師さんというとわかりやすいでしょうか。
教師は生徒の人間関係やその時期の身体の様子などを見て、
行事や学級経営でリーダーを育てたり、
その子にあった学習方法で人生の選択の幅を広げたりといった
役目を担っています。
それらの集大成が、進路指導へとつながっていくのでしょう。
中学校でいえば3年間、その子の成長の過程や実力、これからの可能性から
進路選択の重要な相談役となります。
子どもたちと正面から向き合ってきた教師であれば、
進路について迷っている子に寄り添い、
良いタイミングで背中を押すこともできます。
未来を担う子どもたちの大切な将来のお手伝いができるなんて、
教師の仕事はとても尊く、責任ある仕事だなと心から感じます。
まとめ
私が教わった教師に必要な4つの”者”いかがでしたか?
「学者」「医者」「役者」「易者」
教師人生13年の中の基礎となる、大切な教えです
大事な場面ではいつもこの教えが軸にありました
私のほかに、教師という職に迷いが出てきている方に
届くといいなと思います。
では/
コメント