第6章 職員室という名の“社会”
教員生活の中で、授業や部活動と並んで難しかったのが、職員室での人間関係でした。
「職員も生徒も、全員で足並みを揃えて進もう」――最初はそんな理想を持っていました。
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でも現実はそう甘くありません。
歯車のように動く者、滑らかに回る者、錆びついてうまく回らない者、そしてその歯車を整備する者。
それぞれ役割は違い、全員を同じペースで動かそうとすること自体が無理なのだと痛感しました。
強制や強要は、何も生まない――経験を通して、身に染みて理解しました。
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公正公平を目指して
私の信条のひとつに「公正公平」という言葉があります。
- 公平:判断や行動が偏っていないこと
- 公正:公平であることに加え、正しいこと。正当性を明確にすること
誰にでも分け隔てなく接し、私心にとらわれず判断する――簡単に聞こえますが、実際はとても難しい。
こんなことが本当にできる人間がいるのだろうか、と何度も自問しました。
そして、気づいたのです。
「人の数だけ正義があり、人の数だけ正解がある」
私の理想は、ただの理想であり、現実に合っていなかったのだ、と。
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過剰に立ち入りすぎた私
若いころの私は、他人の課題に立ち入りすぎ、自分の課題も過剰に立ち入らせていました。
その結果、気疲れは絶えず、感情の波も荒くなり、職員室での時間はストレスの連続でした。
少しずつ、学んだことがあります。
- 目くじらを立てず、感情の起伏を穏やかに保つこと
- 他人を気遣いすぎず、人の目を気にしすぎないこと
- 自分の課題に集中すること
「上手くやっている人の振る舞い」を観察し、自分の行動に落とし込むこと。
それだけで、職員室の見え方はずいぶん変わるのです。
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自分の人生に集中する
結局のところ、職員室というのは、学校という小さな社会の縮図。
全員が同じ理想を持つことはありえません。
大事なのは、自分の軸を持ち、流されずに立つこと。
私は、ようやく「上手くやる」ということを覚え始めました。
他人に振り回されず、目の前のことに集中する――
それだけで、心はずいぶん軽くなる。
職員室の難しさを知ったからこそ、
「自分の人生に集中する」ことの大切さが、身に染みてわかるようになったのです。
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第7章 第2ステージへ|教訓を活かした次のステップ


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